チェルノブイリ膀胱炎という事実

SNSのシェアはこちらから!

チェルノブイリ膀胱炎という事実

福島原発事故は、膨大な量のセシウム137飛散を引き起こした。汚染は、飯館村など30キロメートル以遠、福島、郡山など福島都市圏、我孫子、柏など東葛6市にも広がる。食品の汚染では、神奈川県の相模原市、山北、松田両町のお茶が出荷停止となり、静岡県産のお茶はパリの空港で汚染が検出されている。

心配されるのは、東北、関東などの108人の母乳を分析したところ、福島県内の7人の母乳から2~13ベクレル/リットルのセシウム137が検出されたことである。 セシウム137は、核実験以前には地球上に存在しなかった。強いγ線を放出し、1987年のゴイアニア被曝事故では死亡例も知られる。人体内では、腎臓から尿中に排泄される。

日本バイオアッセイ研究センターの福島昭治所長は、チェルノブイリ現地の研究者と、膀胱がんの100万人あたりの発症が、86年26人がら01年43人に増加していることを発表し、その前がん状態として、増殖性の”チェルノブイリ膀胱炎”が広範に引き起こされていることを報告している。

前立腺肥大で手術を受けた際に切除された164人の膀胱病理像を、高いセシウム線量(5~30Ci(キュリー)/平方キロメートル)、中間的線量(0.5~5Ci/平方キロメートル)、非汚染地域の住民に分けて検討して、そのメカニズムとして、NF-kBとp38MAPキナーゼの活性化、NO(一酸化窒素)産生増加を介していることを示している。

これら3群のヒトの尿中セシウム137は、それぞれ、6.47、1.23、そして0.29ベクレル/リットルで、上記の福島県内の母乳と同じレベルであり、長期被曝が前がん状態を作り出すという報告は重要である。

今回セシウム137汚染は3月15日に大半が、21人からの数日で一部が放出された一過性のものであり、除染でかなり減らせるという特徴がある。 食品の汚染も一過性にピークを迎える。検出体制を急いで整備し、セシウム137で汚染された食品の摂取を避けることが緊急に課題となっている。

現在、原発事故に従事している作業員や、飯舘村など高汚染地区に住み続けている人にはセシウム137を吸着するぺクチンなどの予防投与を検討する必要がある。

われわれは子孫への債務を負っている。核実験による低レベル放射能を検出しアメリカでの公開実験を通じて核実験禁止の流れを生み出した。猿橋勝子博士に学ぶ必要がある。人間の生み出したものは、人間の努力で除去できないわけない。

現在の少量の高い線量の放射性物質を想定している法体系を、低線量のものが放出された福島原発事故に対応できるように変え、わが国の医学会も総力を挙げて取り組む体制を整える必要がある。 また損害賠償において被害者立証はいわば不可能であり、加害者(東電、政府)による被害全面賠償が必須であるということを示している。

児玉龍彦 著 「内部被曝の真実」より

子供たちのため、妊婦さんのために現状を憂いて、熱い語り口で、今やるべき事を力説する児玉龍彦さん。(日経ビジネスオンラインより転載)



福島第一原発が爆発事故を起こしてから、半年という月日が流れましたが、事故は収束する気配すら見せず、溶融した燃料の状態も分からないまま。誰も見ることができない状態なのに、テレビの報道は減り続け、積極的に情報を取りに行かないと、すでに解決の道筋がつき、あとは誰かがなんとかしてくれるという錯覚に陥ってしまいそうです。

一方のチェルノブイリでは事故発生から25年がたち、通常であれば人間の記憶からは風化されても当たり前の時間の経過がありましたが、その影響は未だに長く尾を引いています。

このチェルノブイリに学ぶのコンテンツでは主に広河隆一さんの著書「チェルノブイリに真実」から多くの引用をしてきましたが、この本は事故から10年たった頃の取材をベースに書かれています。故に今回引用した2000年代になってからの最新の情報を入手して、これまで言われてきた定説と、そこから何か変化や新事実があったのかを確認して、情報を更新していくことも必要となってきます。

この本ではチェルノブイリ膀胱炎という病状を発症する人が増えてきているという事が、日本バイオアッセイ研究センターの福島昭治博士による長年の研究から分かってきたという事です。そしてこの症状は必ずしも線量が高い地域というわけではなく、中間的な線量でも起こっていると指摘しています。

低線量の長期間内部被ばくに関しては、研究結果があまりないことからその影響は分からない、イコール「だから安全、影響ない」といいきる専門家や自治体の人がいますが、最新の研究結果ではこういったことが分かってきているのです。そういった意味では比較的線量の高い地域にすんでいる子供や妊婦さんを留めておくことは可能なかぎり避けなければいけません。しかし現在の行政やマスコミのやり方は完全に一部の御用学者の言説のみ鵜呑みにして、完全に思考停止に陥っている状況です。

この状況を打破するためには、自分で情報を取りに行き、自分で判断し、自分で行動するしか身を守る術がありません。

2011.07.27 国の原発対応に満身の怒り – 児玉龍彦
YouTube Preview Image


スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

SNSのシェアはこちらから!

ブログの更新情報をチェックしてね

スポンサーリンク
スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。