人のふり見て我がふり直せ!

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人のふり見て我がふり直せ!

毎日新聞 2011.07.29より転載

毎日新聞 2011.07.29より転載



衝突脱線事故を起こした中国高速鉄道。そのずさんな対応を一斉に報じた大手メディア。国内の電力行政のずさんさも暴いて欲しい。 中国高速鉄道事故:信号の欠陥、数時間で把握(毎日新聞 2011.07.29 21:41)


前略

福島県の学校の放射線量基準値と発表された毎時3.8マイクロシーベルトという値は、死の街プリピャチで計測される数値と同じである。

福島県の学校の児童の基準値とされた年間20ミリシーベルトという値はどうだろうか。チェルノブイリ事故の後の91年2月にウクライナ議会が可決した法律「汚染地域の定義」によると、「無条件に住民避難が必要な地域」は1平方キロメートルあたり15キュリー以上の地区とされ、その地での個人の年間被爆量は0.5レム(5ミリシーベルト/年)とされている。日本の児童の基準値は、チェルノブイリ事故で強制避難が定められた数値の実に4倍にあたるのだ。

中略

しかし「チェルノブイリ事故から何を学ぶか」という以上に深刻な問題に、私たちは向き合っている。チェルノブイリ事故で日本でも母乳や静岡の茶葉から放射性ヨウ素が検出された。しかし間もなくこの事故のことは人々の記憶から消え、遠くで起こった事故と考えられていった。

それなら最も身近な場所で起こった福島原発事故から私たちは何を学びつつあるのか。その答は、先に述べた福島県の学校の放射線量基準値と生徒の年間基準値の政府決定の中にある。

この進行中の大事故のさなかでさえ、日本の原発をすべて止めて、安全策の再検討をすることさえできないこの国の政府、政府や企業の言い分を垂れ流すテレビを中心とするマスメディア、安全発言を後押しする発言を繰り返す学者たちに対して、なぜ怒りをもたず、あきらる人々がこれほど多いのだろうか。

私たちは等しく生きる権利を持っている。そして子供たちを守る義務を背負っている。たとえ民主的に選ばれた政府でも、この二つの権利と義務を侵すことはできない。民主主義は時には過ちを犯すことがある。他国民の虐殺や戦争をよしとすることがある。

「国民の総意」に基づいて、戦争が引き起こされてきた例を、私たちは多く見てきた。今回これほどの事故の後も、大勢の人々の健康と命に係わる大問題に毅然たる態度を示せない政府は、原子力産業に操られているように見えるというのは、言い過ぎだろうか。浜岡原発停止に続く、他の原発すべての提示と安全確保を望みたい。」

広河隆一著 「暴走する原発」より



中国高速鉄道の列車追突による死亡事故が発生し、日本のメディアはその対応をセンセーショナルに報じてきました。まだ生存者や遺体の回収の済んでいない車両を、穴を掘り埋めてしまうという暴挙が伝わり、さらに事故原因の検証も行われないまま平常運転が行われると、「日本ではありえない!」と一斉にテレビ・新聞といった大手メディアは報じたのでした。

この報道を見てどのように思いましたか?

確かに中国当局の対応は常軌を逸していると思いますが、もっと身近に原因究明も行われずに運転を続ける原発の大変な問題があるのではないでしょうか。そのことをろくに報じず、政府の出す偽りの報告を垂れ流すメディアに違和感を感じなかったでしょうか。



「事故は起きない」という安全神話を継承したまま運転を続ける原子力発電所の危機はもう過ぎ去ったのでしょうか。



日本が世界に誇る新幹線の安全神話は、現場の人々の絶え間ない努力と知力を積み重ねて築きあげてきた、まさに日本のプライドが詰まったような存在です。そして同じ日本という国で運転している原子力発電所も、当然、新幹線の信頼を上回る技術と体制で運転されていると思い込んでいました。そこに大きな落とし穴があったのではないでしょうか。

この機に日本人はもっと謙虚になるべきです。己の技術を過信せず、もう一度、何を一番に守るべきかを考え、まさに白紙からこの国のエネルギー問題と国民の安全を考え直さないといけない時にきています。


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