五輪エンブレム問題 発想時の「デザインの核」が原案に盛り込まれていないのはなぜ?

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五輪エンブレム問題 発想時の「デザインの核」が原案に盛り込まれていないのはなぜ?

佐野研二郎氏の最初の会見と大会組織委員会の会見の矛盾点がひどすぎる件


どうも!Marcoです。
予算をはるかにオーバーした建設費に物言いのついた新国立競技場にはじまった東京オリンピック2020をめぐる騒動の数々ですが、五輪エンブレムに関する疑惑は日を追って沈静化するどころか、関係者が発言するたびに混迷の度を高めていっています。

このエントリーを書いている2015年8月28日に大会組織委員会が改めて疑惑を否定する会見を行いました。
これにより2015年8月15日に佐野研二郎氏が最初に行った説明会見との相違がさらに際立ってしまいました。

その数ある疑惑の中で、この点だけは本当に理解しがたいので、敢えてしたためておこうと思います。


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公開された原案とは?


今回の騒動となったのはベルギー人デザイナーのオリビエ・ドビ氏が、自分のデザインしたベルギーのリエージュ劇場のロゴと似ていると、著作権を侵害されたとして、国際オリンピック委員会(IOC)に対し使用の差し止めなどを求める訴訟をリエージュの民事裁判所に起こしたことです。

これに対し大会組織委員会は著作権侵害を否定する会見の中で佐野氏が応募したとする「原案」を公開しました。


五輪エンブレム 組織委員会が原案公開し盗作否定

2020年東京五輪の公式エンブレムが盗作疑惑問題で揺れる中、佐野研二郎氏(43)のデザインを選考した大会組織委員会が28日、都内で会見を行い、あらためて盗作を否定した。

佐野氏がコンペに提出した原案などを示し、ベルギーのリエージュ劇場ロゴとの違いを主張。原案は決定版よりも「T」が強調されていた。しかし、原案は似ているデザインが見つかったため、修正を依頼した。

 修正案が示され「円」の要素が出てきた。しかしこれも、左端にも角がデザインされ「躍動感がなくなった」という理由から、再修正を依頼したという。そして完成したのが現在公表されている五輪エンブレムとなった。

 72年札幌冬季五輪のエンブレム制作者で審査委員の永井一正氏は「審査では誰がどの作品を出したのは全く分からなかった。後で名簿をもらったら、日本のこれというグラフィックデザイナーはほとんど参加してくれた。それだけ2020年の東京五輪・パラリンピックに参加したいという意欲があったんだと思った。今回のような質の高いコンペティションはなかったと思う」と、選考過程に不備はなかったと強調した。

スクリーンショット 2015-08-28 20.01.32
2015年8月28日 Yahoo!Newsより引用


動画がYoutubeにUPされていました。
▼東京2020 組織委員会が原案公開し佐野氏の盗作否定 エンブレム選考過程に関する記者ブリーフィング 2015年8月28日




この会見で示された「原案」ですが、みなさんはどのように思われたでしょうか。

この会見が最初であれば「コンペで選ばれた後でも修正可能なんだ?」ということぐらいしか疑問に思わないかもしれませんが、あの8月5日の会見を見てしまったあとでは、頭の中に「?」マークと「あれはやっぱり嘘だったんだ!」という何とも言えない残念な感情がこみ上げてきます。

修正案が示され「円」の要素が出てきたという説明ですが、当初の佐野氏の会見では発想時から「円」の要素が入っていると思われる説明をしています。

なので、原案に「円」の要素がないことが気持ち悪くてしかたがない。


その8月5日の会見をもう一度みてみましょう。


デザインの核って言ってましたよね?

YoutubeにUPされていた動画を共有させてもらいました。

▼五輪エンブレム問題 制作者の佐野研二郎氏が会見


ツッコミどころは多々ありますが、僕が気になったのは以下の点。


10:18あたりから

作成にあたり一つの強い核を見つけたいと思いアルファベットのTに注目した。

DidotとBodoniの書体の力強さと繊細さ・しなやかさが両立した書体で、このニュアンスが活かせないかと発想が始まった。
スクリーンショット 2015-08-28 20.20.58 このアールの部分には楕円の要素が入っているが、これを見て亀倉雄策さんが東京オリンピックの時に作られた大きい日の丸をイメージさせるものになると考えた。

単純にTという書体と円を組み合わせたデザインができるのではなかろうかと思いました。
そこで作ったロゴがこのエンブレムになります。




その後の「9分割うんぬん」とか「赤丸を左上に鼓動をイメージして置いた」などの説明はこの際どうでもいいでしょう。

デザインコンセプトの核となるべき「T」と「円」の要素が、原案のどこに入っているのでしょうか?
過去の継承と亀倉さんの「大きな日の丸イメージ」は右下の赤丸なんでしょうか?
スクリーンショット 2015-08-28 20.01.32
どうにも腑に落ちません。

せっかくDidotやBodoniの書体の「アール」に目をつけたのに、原案にはまるでその要素が入っていません。
似て非なるもの
もうこの一点だけで、すべての説明が後付けなんだと思わざるを得ませんね。

大会組織委員会の説明会見だけ見ると、時系列に選定の家庭を説明しているので「なるほど。問題ないな。」と思われる人もいるかもしれませんが、これまでの佐野氏、永井氏の会見も合わせて見てみると、がぜんスッキリしない思いが残ります。


まだ始まってもいない東京オリンピックに向けられる数々の疑惑の目。
お金が集まるところには、どうしても醜聞が付いて回りますね。

一般庶民にはわからない権力や利権の構造がエンブレム越しに透けて見えています。

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